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2020-11-24 Fintech

メールマーケティング

今月に入り、新型コロナウイルスの感染が全国で急拡大しています。春先から心配されていた秋冬の感染拡大が、まさに現実のものになってしまっています。

本日(20日)の国内感染者数は2,000人を大きく上回り、東京都も500人超えで過去最多を更新。菅首相は「最大限の警戒状況にある」として、食事中も会話の際にマスクを着用する「マスク会食」の実践を呼び掛けていますが、私の周りは皆どこ吹く風。先週末は久しぶりに都内繁華街に顔尾を出してみたところ、驚くほど人が溢れており、酒に酔い、若者は大声を張り上げていました。これから本格的な冬がやってくることを考えると、まだまだ序の口ともいえ、「緊急事態宣言」が再び発出されるようなことになりかねないと憂うばかり。

これが現実味を帯びてくると一段の景気低迷は必至。業績悪化は避けられない中で、企業はコロナ感染のリスクを避けながら、いかに営業活動をするのか?頭を抱える中、今注目を集めているのがデジタルマーケティングです。中でもメールマーケティングが比較的取り組み易いことから人気を集めています。

メールマーケティングというと「メルマガでしょ?」と考える人も多いかもしれませんが、この世界もかなり進化しています。従来のような、単にお得な情報やクーポンを会員に向けて配信をするという作業ではなく、顧客にどのような行動を促せば良いのかを考え、戦略的にメールを配信していくという考え方がメールマーケティングです。

具体的には、一人ひとりのお客様に合った内容を、適切なタイミングで自動配信し、見込み顧客の興味を引きつけます。さらには、送られたメールを開封したのか?全体の開封率はどうか?本文中に記載されたURLをクリックしたのは誰か?どのURLが一番クリックされたのか?などのデータが最近のメールマーケティングシステムであれば簡単に測定できるようになっています。

メールの送り方にも色々な手法が確立されており、代表的なものに「ステップメール」「シナリオメール」「ターゲティングメール」などがあります。「ステップメール」とは、スケジュールに沿ってメールを配信すること。例えばWebサイトで資料をダウンロードしてくれたら、1通目には〇〇の内容、2通目に△△の内容、3通目には××の内容のメールを自動的に送るというようなものです。「シナリオメール」は、これらにストーリーを与え、2通目をクリックしたらA商品情報メールを送る。クリックしなければB商品情報を送るといったもので、より見込み客の行動に則した内容になります。「ターゲッティングメール」は、これらを年齢や居住地、職種などにさらに分けて行くことになります。このように、何気なく受信し開封しているメールでも、知らず知らずのうちに自分の趣味嗜好や行動が分析され、ハートをくすぐるメールだけが届き、ついついポッチとしてしまう。現在は、このようなツールがサブスク型で簡単に利用できるようになっており、多くの企業が導入をはじめているのです。

明日からは3連休。外出する計画を立てている人が多いかもしれませんが、日本医師会は連休中の外出は強く控えるように呼び掛けています。人々が外出を控え、巣篭るほどにスマートホンやパソコンを操作する時間は増え、メールを開きます。コロナ前後ではメールの開封率は10%近くも上昇しているとのデータもあり、開封時間も朝晩に集中していたものが、日中にも分散されるようになっているそうです。新しい行動様式に適したマーケティング手法は、今後もどんどん進化して行くでしょう。スマホやパソコンは誰も見ていない自分だけの世界。内緒で趣味のサイトやメールをこっそり見ています・・・欲しい情報を得る対価は意外に大きいのかもしれませんね。

(田中記)

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