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2020-05-20 Fintech

チェーンメール

新型コロナウイルスの影響でSTAY HOMEを余儀なくされる中、「7日間ブックカバーチャレンジ」なるものが、SNSを中心に流行しているようです。

すでに参加された方も多いと思いますが、「7日間ブックカバーチャレンジ」とは、【読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、好きな本を1日1冊、7日間投稿する】という企画。ルールは以下のようなもの。

・本についての説明はナシで表紙画像だけアップ
・その都度1人の友達を招待しこのチャレンジへの参加をお願いする
・スルーOK、次の人を指名するかどうかも気分次第でOK

特に公式サイトがある訳でもなく、これが正確なルールなのかはわかりません。知人から知人へとルールが継承され、チャレンジのバトンがわたるというもの。所謂、ネズミ講であり、チェーンメールですね。

ネットの情報によれば、この企画は3月ごろからスタートしたようですが、本当のところはわかりません。私の周りでは、4月に入ったころから徐々に目に留まるようになり、あっという間に、FBやTwitter、InstagramなどのSNSで拡散して行きました。

チェーンメールは、インターネットの世界では、ネットワークやサーバへ高い負荷を与える原因になるとして、スパムの一種とされることが多々あります。事実、今回の「7日間ブックカバーチャレンジ」も、25億人ともいわれるFacebookユーザが、バトンが渡ってきた際にそのルールに忠実に表紙画像を毎日アップし、友人にバトンを渡し続けると約1ヵ月で全てのFacebookユーザに行き渡ることになりますが、その前に数週間でFacebookのサーバがパンクするとまで言われています。

チェーンメールの拡散の速さを表す事例としては、あるユーザが受け取ったバトンを5分以内に2人に渡すことを繰り返して行くと、90分もあれば日本の全人口に行きわたり、その20分後には、世界のすべての人々に行きわたることになります。昭和の時代の「不幸の手紙」のようなものと比べると、デジタルの世界は圧倒的なスピードで情報が広がって行きます。そう考えると恐ろしいですね。

この手のチェーンメールの被害を増やさないためには、受け取った一人ひとりが、次の人にバトンを渡さないことに尽きます。インターネットの国際標準であるRFCの1855(ネチケットガイドライン)でも、チェーンメールは送ってはならないと記されています。

それでも、転送しないと「悪いことが起きるのではないか」「送ってくれた友人に申し訳ない」「自分で途切れさせてくない」と考えるもの。そんな人むけに良いものがありました。

■一般社団法人 日本データ通信協会 チェーンメールの転送先アドレス
https://www.dekyo.or.jp/soudan/chain/tensou.html


困ったチェーンメールは、ここに送ってスッキリすれば良いようです。

さて7日間ブックチャレンジのバトンが私のところにやってきのは4月末。仕事仲間からのバトンを無下に断るわけには行かないと、Facebookで7日間、せっせと記事を書き、先輩や友人7人にバトンを渡してしまいました。書いている最中は、書棚を振り返り、その本を読んだ頃のことを思い出して綴る行為は楽しかったのですが…このコラムを書きながら、ちょっと罪悪感を感じています。深く反省。

(田中記)

 

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