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2020-04-20 Fintech

Webミーティング

新型コロナウイルスの勢いが止まりません。「緊急事態宣言」は対象地域を拡大し、来月6日までは、日本全国に不要不急の外出自粛が要請されるに至りました。仕事も在宅勤務やテレワークで可能な限り実施するよう求められ、弊社も先月中旬から段階的にテレワークへ移行。今では大多数の社員がテレワーク勤務を実施しています。

このような中で一気に注目を集めているのがWebミーティングツール。在宅勤務やテレワークには不可欠な存在として、「skype」、「Google ハングアウト」、「Microsoft Teams」、「Zoom」といったツールの利用が一気に加速しています。中でも「Zoom」は、その使い勝手の良さから爆発的に利用者数を増やしているようです。

同社によると、「Zoom」の利用者は、昨年12月は1,000万ユーザー程度だったそうですが、アメリカ各州で外出禁止令が出された3月には急増し、およそ2億人が利用。今月はさらに利用者数を伸ばしていると思われます。「Zoom」がこれほどにも人気を集める理由のひとつに、ちょっとした遊び心が仕込まれていることにあるのかもしれません。例えば、Instagramのように自分の映像を加工して美肌にできたり、プライベート空間を見せたくないとして、背景を好みの画像に差し替える機能など。「Microsoft Teams」も最近、これら機能に追従したようですが。

とりわけ背景画像は、Webミーティングツールの普及を反映し、様々な企業や団体が画像を広告的な要素もあって提供するようになっています。ネット上では沢山のまとめサイトも作られており、芸術的なものから、遊び心のあるものまで選び放題です。南の島のビーチ、ピラミッドの前などの美しい画像があれば、野球場やサッカースタジアムのピッチなどもあり。さらには、ちびまる子ちゃんの家のお茶の間や、ポケモンスタジアムなど、アニメの世界から会議に参加することもできます。

これだけWebミーティングが普及し、当たり前のツールになると、今後は背景に何を選んでいるのかが、その人のセンスを表すようになるでしょう。「あの人の背景がダサい」「彼女の背景はセンスがいい」なとと評価されるようになり、そのうち、背景の選択が憂鬱で、Web会議への出席拒否症になる人が出てくるかもしれません。また「冗談だろ?」と思う人もいるかもしれませんが、既にWebミーティングの中には、おかしなルールができているようです。「不要な声を拾わないように、自分が発言しない時はマイクをミュートする」などの実用的なものは良いのですが、「Web会議を終わる時、上司がログアウトするまで退出してはいけない」「若手は先に入室して上司を待つのが礼儀」「画面越しでも、相手の目をしっかり見て話す」「ミーティング画面では左上が上座」など、笑ってしまうようなマナーがすでに出来上がっているようです。人間おそるべし。

半分はジョークのような話もありましたが、いずれにしてもWebミーティングの普及が、ワークスタイルに与えるインパクトは相当なもの。これまでは、「直接会わないとわからないこともある」と信じてきましたが、こうして使ってみると、「会う」という行為が思ったほど重要ではないことに皆が気づいてしまいました。この動きは今後益々強くなると思われ、人々の価値観もかわり、結果「どこに住むか」も重要になるんだと思います。ワークライフバランスの考えが進めば進むほど、仕事以外に自分がやりたいことは何なのかが重要。サーフィンや釣りが好きなら海の近くへ、山登りやスキーが好きなら山の近くへ住むことを選択するでしょう。もはや東京を中心とした職場の近くに住む必要はなく、これから先は、仕事以外の趣味を持たない人間にとっては退屈な世の中になるかもしれませんね。

日本人が苦手な「遊ぶこと」が、これからの大人に求められる必須能力になることでしょう。その点、私は少し安心かなw

(田中記)

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