ファイル転送サービス
少々遅くなりましたが、今年初の投稿になります。本年も当コラムをどうぞよろしくお願いします。
今年の一発目も、スポーツネタから始めまてみたいと思います。私事ですが先日、大学ラグビーの決勝戦を観戦してきました。昨年のW杯から続くラグビー人気に加え、前年チャンピオンの明治大学vs早稲田大学という関東の人気校同士が激突する好カード。さらには、2020東京オリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場での試合ということで、例年以上の関心を集めたこともあり、チケットは早々に売り切れ。会場は超満員。肝心の試合は、早稲田大学が前回王者の明治大学を45-35で下して優勝を遂げました。
試合展開は、前半で大きく先行した早稲田を王者明治が追い上げる展開で熱く盛り上がり、満足の行くものでしたが、一方で残念だったのが新国立競技場。あくまで個人的な感想に過ぎませんが、内外観ともにインパクトに欠けるばかりか、木材や緑を多く取り入れた点に特徴があると言われている点も、ほとんど印象に残りませんでした。座席のピッチも狭く出入りが大変。通路も少ないので1列が長く、席を見つけるのに一苦労。日産スタジアムや味の素スタジアムと大きく変わらない、平凡なスタジアムとの印象は拭えず、期待が大きかっただけに少々がっかりでした。
がっかりしたニュースで言えばもうひとつ。ラグビー決勝戦が行われた3日後の14日、ファイル転送サービス「宅ふぁいる便」を3月31日に終了すると、サービスを提供する大阪ガス子会社のオージス総研が発表しました。
昨年の1月、大規模な個人情報の流出が発覚してサービスを休止。原因や被害状況の調査、セキュリティの点検・強化を進めるとともに、今後の展開を検討してきたが、再開するには「相当程度システムの再構築が必要」と判断。これに要する時間・費用などを考慮した結果、終了を決めたといいます。
「宅ふぁいる便」といえば、ファイル転送サービスの老舗。サービスがスタートした当時は画期的なサービスであり、当時は大容量ファイルを相手に送るには、DVD等に焼いて物理的に郵送するしかありませんでしたが、本サービスが登場したことにより、利便性が大きく改善しました。初めてその存在を知ったときには、「おお、すげー!便利ー!」と思ったことを覚えています。第三者に情報を預けることに、若干のセキュリティリスクを感じながらも、その便利さ故に、頻繁に使っていたファンも多いのではいでしょうか。
最近では、BOXやGoogle Driveなどのクラウドストレージサービスが多数登場したこともあり、ファイル転送専用サービスは時代遅れ感が出てきた中での情報漏洩事故。挙句の果てにサービス中止となれば、世のITに疎い方々に「やっぱり無料は危険」「やっぱりクラウドは怖い」という印象だけを残すことになりはしないかと心配です。無料や安いものには当然、理由とリスクがつきものです。自動車だって、ノコギリだって、利用するにはリスクがある。それを十分に理解し、適所で使い分けることが、便利な世の中を創ることだと思うのですが。。。ぜひ、よの経営者や情報セキュリティに関わる方々には、その思考と見極める眼力を備えてもらいたいものです。
話は戻り、新国立競技場。私にとっては第一印象から高揚感を感じない、平凡なスタジアム。「これじゃ外国人がスゲ〜って思わないじゃんねぇ!皆んなワクワクしないじゃんねぇ!」カッパのマーちゃんや、ジゴロ―・カノ―が観たら、間違いなくガッカリするんではないか?NHK大河ドラマ「いだてん」に強く心を打たれた自分は、そう感じた次第。私の印象は稀有なものであり、この東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場が、世界中から訪れた人々の心に残る競技場となってくれればいいのだけれど。。。切に願います。
(田中記)