スーパーアプリ
郵便局数の減少が止まらないようです。先日のニッキンで、その内容が報じられていました。全国の郵便局は、2019年9月末時点で23,930局。7年前の2012年12月末と比較すると、303局もの減少。店舗配置の見直しや、担い手不足もあって、減少が続いているそうです。
ただ、これは必然なのかもしれません。電子メールの普及などにより、郵便物の取扱数は減少傾向が続いています。数字を確認すると、郵便物は2001度の262億通をピークに2017度は172億通と3割以上も落ち込んでいます。また、キャッシュレス化が進む世の中において、送金等で郵便窓口を利用する人そのものも、間違いなく減少していると思われます。いまや郵便局に足を運ばずとも、大抵のことはコンビニで済みますし・・・。これに対し、昨今の郵便局は、高齢者の見守り訪問サービスや、キオスク端末の設置など、新たなサービスの提供を始めていますが、起爆剤になっている様子はありません。ICTの力でもう一度、郵便局を身近な存在にできないものか?と考えさせられる記事でした。
そのような中、新たなサービスを目指す人たち世間を賑わせています。今月18日、ソフトバンクグループでヤフーを展開するZホールディングスとLINEの経営統合が正式発表されました。今回の統合によって、約1億人規模の利用者を抱えるIT企業が生まれることになります。ファッション通販大手ZOZOの買収に続き、今度はメッセージアプリ最大手と統合したことで、近い将来の「スーパーアプリ」の提供に期待が増します。
一躍脚光を浴びる形となった「スーパーアプリ」ですが、「スーパーアプリ」とは、メッセージングやSNS、EC、決済、送金、ニュース、交通・エンタメの予約など、人々が日常生活で利用するサービスがすべて詰まったアプリのこと。ニールセン デジタル株式会社 (www.netratings.co.jp)の調査によれば、日本人が月に1回以上利用するアプリの数は30.8個。月に31回以上利用される(=ほぼ毎日利用される)アプリは8.0個という結果。つまり、人々は沢山のアプリをスマホ画面に並べているが、使っているのは一部だけ。また世の中には沢山のアプリがあるが、恒常的に使われているのは特定のものだけということになり、それならば、それらを1つのアプリに統合してしまおう!そのほうが便利じゃん!という考えが、「スーパーアプリ」です。
今回の統合は、比較的年齢層の高いユーザーが多いヤフーと、スマホ世代の若年層が多いLINEの組み合わせで相互補完があり、幅広い年齢層の利用者が揃います。両社は「ワンチーム」となって、WeChatや、Alipayなどの中国勢やGAFAを凌駕する「スーパーアプリ」を開発できるのか?アジアや世界に打って出ることができるのか?統合後の新会社の動向が楽しみですね。
楽しみがもうひとつ、本日(11月21日)はボジョレー ヌーヴォーの解禁日です。今年のワインの出来には、厳しい評価があるようですが、EPAによる関税撤廃のため、例年より少し安価で手に入るよう。令和初のボジョレー。日本は時差の関係から、世界で一番早くボジョレーが飲める国ということで、この日は特別視されていますが、諸外国では解禁日がニュースになることなど殆どないようです。
最近はニュースバリューも下がり、日本でも大きな話題にはならなくなりました。されども、バブル時代に日本中がボジョレーに熱狂していた姿を知る私としては特別な一日。毎年必ず、解禁日の夜には1本購入して飲んでいます。そして毎年、その行動を「ほぼ毎日使うアプリ」のFacebookにアップするのです。毎年、何も成長していないが・・・縁起物です。