お知らせ&コラム

2019-05-22 Fintech

令和の過ごし方

平成が終わり、早いもので3週間になろうとしています。残念なことに、未だ私は「令和」と記された書類を目にする機会に恵まれず、「令和」と記入やタイプする場面にも出くわしていないため、時代が変わったという実感がもうひとつ湧いておりませんが、皆様いかがでしょうか?

平成という時代は、私にとってはとても幸せな時代でした。大学を卒業し、就職、結婚、子育て、転職。大人社会の一員となり、仕事にも家族にも恵まれて成長できた時代。私の人生そのものと言っても良いかもしれません。そして、子育てが一段落し、仕事や趣味に対する考え方に少しづつ変化が出始めたところで迎えた「令和」。価値観と時代の変わり目がリンクする改元。新しい時代に期待を持って暮らしたいと思います。

さて、「令和」のスタートに絡めて、世の中は記念商品やキャンペーンが花盛りです。そんな中、キャッシュレス決済サービスのひとつである「LINE Pay」も、
「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」を開催しています(https://linepay.line.me/campaign/30bill.html)。このキャンペーンは、LINEで繋がる友だちや家族に対して1,000円相当の電子マネーを贈りあえるというもの。贈れる人数に制限はないものの、一人のユーザーが受け取れる額は最大1,000円までとなっており、総額が300億円に達した時点で終了するとのことです。つまり、300億円÷1,000円=3,000万人のLINEユーザが1,000円相当の電子マネーを受け取ることができる計算。LINEの国内ユーザは8,000万人ともいわれていますから、LINE社は、およそ1/3のユーザを自社決済サービスに取り込もうということでしょうか。

ところが、LINEの狙い通りには行かなそうな雰囲気が、ネットの世界で早速ささやかれています。というのも、LINEユーザが1,000円相当の電子マネーを友達から受け取るには、新たにLINE Payに登録すると同時に、写真付き身分証の写真をアップロード、銀行口座登録、郵送といった手段を使って本人確認を済ませる必要があるため、これを不安と感じる人が多いようです。つまり、個人情報を1,000円では売りたくない!ということのようです。

ネットに対して恐怖心を抱く人間は、私の周りにも沢山います。確かにネットを利用した詐欺行為や不正行為は後を絶ちませんが、それはアナログの世界とて同じこと。ネットトラブルに遭う可能性よりも、交通事故に遭う可能性の方が高いくらいの世の中で、「不安だ!怖い!」と言って、わざわざメリットを享受しないのは勿体ない。交通事故に遭わないように、気をつけて道の端を歩き、慎重に車を運転するのと同様に、ネットの世界も勉強して注意して利用すれば良いだけのこと。

とりわけ本キャンペーンは、先日PayPayが展開した「100億円あげちゃうキャンペーン」に似ているようですが、PayPayの場合は、買物しなければキャッシュバックを得られなかったの対し、LINE Payはその必要がありません。ただ登録するだけで1,000円相当がもらえるので、かなりお得。ネットの世界に限らず、新しいサービスを世に普及させ、また自社サービスの認知度を高めるために、利益を度外視したようなキャンペーンが展開されるのはよくあること。このタイミングで勉強してメリットを掴むか?恐れをなして折角のチャンスを見送るのか?

私自身は、キャッシュレス決済は得をすることはあれど、損をすることはないと考えているほう。今回のLINE Payのキャンペーンのようなチャンスは積極的に利用したいほうですが、PayPayと違って、自分だけではどうにもならないのが玉にキズ。残念なことに、今のところ私にプレゼントを贈ってくれる友達がいません・・・(泣)ネットワークの外部性を追及する多くのサービスにとって、会員数の拡大は必至。この先も友達同志のつながりを求めたお得なキャンペーンは、各所で展開されることでしょう。新しい令和の時代、しっかりとネットの世界を勉強し、もっと友達を増やして、お得に生活を過ごしてみませんか。

(田中記)

 

一覧に戻る