この動産に注目! ― ナッツ類 ―
新年度になって、新元号もようやく発表され、これに合わせて改めて心機一転を決めた人も少なくないはずである。筆者も1ヵ月後の健康診断を控え、ランニングでもチャレンジしてみようかと思ったものの、長い連休の途中で
早くも頑張る勇気がくじけてしまうではないかと、躊躇する気持ちにさいなまれ、まだ一度も走り出すことができていない。しかし、1年に1度、腰囲のサイズや血液にある様々な物質の濃さを心配する時期になった以上、ちょっ
とした運動などで自分を慰める口実でも作ってみることは、精神健康上、大事かもしれない。
新年度になってから、紙幣のデザインが刷新されることも明らかになった。紙幣といえば、政府は今、国を挙げて紙幣の流通を減らすためのキャッシュレス化を推し進めており、決済事業者も乱立している状態で、競争が激化し
ている。政府は2027年までにキャッシュレスの決済比率を4割程度まで引き上げる目標を掲げており、新紙幣が発行される2024年時点では紙幣を使う人もだいぶ減っていると考えられる。筆者は手軽なキャッシュレスを賛成する
が、新しいデザインとなったピカピカの新札を手にする感覚を想像してみると、キャッシュレスという言葉も頭から一瞬でどこかへ飛んでしまいそうだ。
紙幣もキャッシュレスもさておき、自分の健康状態を心配する筆者にとって今回のテーマであるピスタチオやカシューナッツなどのナッツ類はよほど重要かもしれない。ナッツ類はおつまみや製菓の原料、中華料理の素材など
として利用されるが、メタボの予防やコレステロールのバランス改善によい成分が多く含まれることから、健康食品として世界的に需要が拡大している。日本ではナッツ類に対する需要が輸入品に頼っており、米国やイラン、イン
ド、ベトナムなどの主要産地の生産状況によっては価格が大きく変動する傾向がある。
足元では一部産地で減産が伝えられたものの、全体的には生産が安定している。ただ、世界全体で需要が堅調に伸びる中、ナッツ類の国際相場も高値圏にとどまっている。財務省の貿易統計をみると、2019年2月現在のピスタチ
オ(殻を除いたもの)の輸入平均価格(輸入金額÷輸入数量)は1キロあたり約2,505円、カシューナッツ(殻を除いたもの)は同1,066円となっており、前月比それぞれ10%、3%高となっている。ナッツ類に対する需要の増加傾向
は今後も続くと予想される中、価格が一段と上昇するとの指摘もある。
筆者の腰囲はここ2・3数年、大きくなる傾向が鮮明になっており、毎年整数級で増加している。実はナッツ類もよく食べているが、食べる量が足りないのか、目立った効果が出ていない。食べる量を増やすことも考えられるが、
果たして効果が支出と正比例するのか、ちょっと悩ましいところである。
(孫記)